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生がいいのはビールだけやない。音楽こそ生がええに決まっとる。
CDなんかじゃ分からない、シンガーの本当の「
」を聞きに行こう!!

Let's go to concert!


7
2006.11.30 BILLY JOEL

IN CONCERT 2006
(at TOKYO DOME)

6 2005.12.11 今井 美樹

IMAI MIKI CONCERT TOUR 2005
“Tonight's Live IVORY”」
(at TOKYO INTERNATIONAL FORUM)

5 2005.11.26 MR.CHILDREN DOME TOUR 2005 "I(LOVE)U"
(at TOKYO DOME)
4 2005.2.5 MISIA THE TOUR OF MISIA 2005 "THE SINGER SHOW"
(at YOKOHAMA ARENA)
3 2004.11.10 BABYFACE "Up Close and Personal" JAPAN TOUR '04
(at Zepp Tokyo)
2 2004.1.18 MISIA THE TOUR OF MISIA 2004 "MARS & ROSES"
(at TOKYO DOME)
1 2003.11.30 ERIC CLAPTON ERIC CLAPTON JAPAN TOUR 2003 "Just For You"
(at NIPPON BUDOKAN)

7.2006.11.30 BILLY JOEL 「IN CONCERT 2006」 at TOKYO DOME

Mr. PIANO MAN.
ビリー・ジョエルに付けられた誇り高き称号は、57歳になっても少しも色褪せていなかった。

武道館で単独ライブをやった11年前のあの日。
会社を出るのが遅れ、あの名曲
「Honesty」を聴き(歌い)そびれ、悔やんでも悔やみきれない思いも、
今回100倍にして返すことができた。長かった・・・

魂の歌、そしてピアノ。
全23曲のセットリストを見れば、この日の観客の期待・興奮・満足感が手にとるようにわかる。
もう何も言うまい。

最高のライブをありがとう、ビリー。

SET LIST
1. PRELUDE/ANGRY YOUNG MAN
2. MY LIFE
3. HONESTY
4. THE ENTERTAINER
5. ZANZIBAR
6. NEW YORK STATE OF MIND
7. ALLENTOWN
8. DON'T ASK ME WHY
9. THE STRANGER
10. JUST THE WAY YOU ARE
11. MOVIN'OUT
12. AN INNOCENT MAN
13. MIAMI 2017
14. SHE'S ALWAYS A WOMAN
15. I GO TO EXTREMES
16. THE RIVER OF DREAMS
17. HIGHWAY TO HELL(ROADIE SINGS AC/DC)
18. WE DIDN'T START THE FIRE
19. BIG SHOT
20. IT'S STILL ROCK AND ROLL TO ME
21. YOU MAY BE RIGHT
(ENCORES)
22. SCENES FROM AN ITALIAN RESTAURANT
23. PIANO MAN
ややネットが邪魔でしたが、良席と言えるでしょう。
くじ運いいな俺。


で終わってもいいのですが、せっかくなので少しレポートらしく書きます。
学生時代から大好きで、独特しゃがれ声でパンチの効いたロックを歌うシンガーであり、ピアノで魂の震えるようなメロディを紡ぎ出す稀代のメロディーメーカーである、ビリー・ジョエル。

冒頭にも書いた通り、単独では
1995年の「リヴァー・オブ・ドリームス・ツアー」以来11年ぶり、「英国のPIANO MAN」エルトン・ジョンとのジョイントだった1998年のツアー以来8年ぶりの来日です。待たせすぎだぜビリー、もう来ないかと心配したぜよ。
11年前は武道館でしたが、今回は
東京ドーとハコはパワーアップ。
チケットは4枚ゲットしたのですが、一緒に行く予定の妻は諸般の事情により残念ながら不参加ということで、会社の先輩yitts氏と参加。もう2枚はなみふじ氏夫妻に譲りました。
お互い、1階席の1○列席くらいでほぼ同条件。まあまあステージには近かったですな。

こっそり会社を出たのが6時過ぎ。今回は余裕たっぷり。
先に行ったyitts氏とは現地集合の予定。
6時半くらいにドームに着き、取りあえずパンフだけ買う。(
携帯ストラップ2千円ってどういうことよ?)
席に着いたら、あれ、yitts氏はまだ到着していない様子。「グッズでも見ているのかな?」と思いきや、後ほどビール片手に到着した氏、武道館経由で東京ドーム入りしたらしい(あ、これヒミツでしたっけ?)。

周りを見ると、40代以上と思しき男女が圧倒的に多い。まさにyitts氏世代でしょうか。
クラプトンあたりならギター小僧がいたりして、平均すると30代あたりになりそうだけど、ビリーの場合20代以下の観客はほぼゼロ。
アダルティーな雰囲気で、意外にも7時10分過ぎとほぼ定刻にライブスタート。

中央にピアノ。その前にビリー。
スクリーンに大写しされたビリーは、ちょっと太ってて、ちょっと髪も白く薄くなったけど、紛れもなくビリーの
「声」でした。
美しいピアノの旋律。高音までよく伸びる歌声。年を取っても変わらなかった。よかったよかった。

2の
「MY LIFE」で少し盛り上がったところで、3に来ました「HONESTY」。やっぱ曲順早いよと思いつつ、11年前の無念を晴らすべく、大声で歌わせてもらいました。「HONESTY, SUCH A LONELY WORD…」 うー、涙腺が緩む。
4「ENTERTAINER」、まさにビリーのことだぜ。
6はニューヨークをホームグラウンドとするビリーならではの名曲、機関車?のイントロですぐわかる7
「ALLENTOWN」
コーラスも一緒に歌うよ。
SHU,WOO,HA!!(合ってる??)
9ではイントロで口笛吹くよ!掠れてても気にしない。そして10
「素顔のままで」。これでグラミー取りました。
この怒涛の名曲ラッシュ。
もうお腹一杯胸一杯。来てよかった。聴いてよかった。
もう思い残すことはありませぬ。

と気が遠くなりかけたところを持ち直し、12や14でじっくりとビリーの声に聴き惚れる。ポール牧を凌ぐ
指パッチンにビツクリしたり(うそ)、14でいっしょにハミングしたり。
15と16で再びテンションアップ。考えてみれば16
「RIVER OF DREAMS」以来新しい曲を出してないから、どうしても懐メロ特集になるが、比較的新しい曲の方がノリが良いアップテンポの曲が多い気がする。この辺は、アルバム「STORM FRONT」(1989)「RIVER OF DREAMS」(1993)あたりの新しい曲(相対的に)からの選曲ですな。

と、ここでビリーはやおらギターを肩に弾き始めたと思ったら、知らないニイチャンがハードな曲を歌い始めた。
若干呆気に取られる観客(私たち含む)。しゃべりを聞いてると、どうも
ローディー(馬みたいな人形のこと、
ではなくライブで機材搬入とかをするスタッフのこと)のチェーンソーという人(コワ)らしい。曲も
AC/DCのだってよ。懐かしいよ。
ま、ビリーは楽しそうにギター弾いてたから、彼がそれをやりたかったんでしょう。

またビリーの歌に戻って、18の
早口言葉ソング(勝手に命名)に。ここから21まで、ロックナンバーの連続でどんどんピアノプレイが荒く激しくなっていくビリー。しまいにゃ足で鍵盤叩きだす始末。彼は「ピアノは打楽器さ!」って言ってるらしいが、まさにその通りのパフォーマンスぶりで。でも演奏は完璧なんだなあ。もう凄すぎ。エネルギッシュな演奏に負けずに歌うのでこちらも必死。ビリーのマイクパフォーマンスも完璧。盛り上がったなあ。立ち上がりたかったなあ。

あっという間にアンコール。比較的早く出てきてくれましたね。サックスの美しい旋律と後半のノリノリのメロディーが気持ちよいハーモニーを奏でる22が終わると・・・

さあ、来るか来るか!? もう9時を回ったよ。もうそろそろいいんでないかい??
舞台の袖から出たり入ったりして焦らすビリー。あんたも好きねえ。
ハーモニカを首から下げ・・・で既に興奮最高潮の観客(私も同文)。おもむろに弾き始めるビリー、
「上を向いて歩こう」ってオイオイ。焦らすねえ。本当に好きだねえ。
そして・・・最後の最後に来ました23
「PIANO MAN」。今日来た観客の9割(当方推定)はこれをビリーと合唱するために来たことでしょう。いや、「ビリーの演奏で僕が歌う」という、ライブならではの贅沢ひとときでしたな。さすがにこの曲では立ち上がりましたよ。後ろの人、すいませんでしたね。
演奏をやめて僕らに歌わせてくれるビリー、それに応えて大声で歌う観客の一体感。最高です。ありがとうございます。

ロックンロール、ポップス、そしてピアノ。すべてが高次元で完成度の高いパフォーマンスを見せてくれたビリー。まだまだいけるやん。
本当にむちゃくちゃ楽しかったですよ。
アルバムも出してよう。ライブももっと日本でやってよう。ハートにガンガン響くライブを、これからもお願いします。

「Sing us a song, you are the piano man, forever!!」

勝手に「ピアノの神様」と名づけます。
凡庸な形容詞では表現できないほど、
充実したステージだったよ。

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6. 2005.12.11 今井美樹 「IMAI MIKI CONCERT TOUR 2005 “Tonight's Live IVORY”」 at TOKYO INTERNATIONAL FORUM

前から9列目ってこんな感じ。激近いー
いや、ケータイのカメラって便利ですな。

実は、隠れ今井美樹ファンです。隠していたつもりはありませんが、言うタイミングがなかっただけ。
家にあるCDを数えてみると・・・ えー、12枚ありました。ここ最近はご無沙汰ですが、一時期は毎回出る度に買ってましたね。
一番古いのは、1989年発売の
「MOCHA」。もう16年前の作品か・・・ 美樹さん、来年で歌手活動20周年ということで、ほぼそのキャリアと同じくらい聴き続けていることになるな。一人の歌手をこれだけ長く聴き続けているのは、邦楽では他にいないなあ。

最初は、モデル出身で
トレンデードラマ(超死語)によく出ていた女優さんという印象でしたが、片手間にヘタクソな歌(と呼べない代物)を歌う女優さんとは明らかに一線を画す歌唱力が素晴らしいと思ってました。その後はシンガーとしての活動に絞り、その透明感溢れる美しい歌声に磨きをかけていきました。
美樹さんのどこが良いのか。色々考えられるけど、「歌の上手さ」はもちろん、「聴いてて落ち着き、優しい気持ちになる雰囲気」と「意外に伸びがあって聴かせるタイプの声」も良いですね。当たり前だけど、CDとかでは若干繊細に聴こえる歌声は、コンサートで聴くと結構強いパンチのある声であることがわかります。

今回は、2000年のコンサートツアー
「月夜の恋人たち in CLUB HEMINGWAY」(東京厚生年金会館)以来5年ぶりの参加。前回も結構前の席で堪能できましたが、今回は東京国際フォーラム・ホールAの前から9列目!。双眼鏡で見ると、見えすぎてこっちが恥ずかしくなるくらい。

実はこの公演の前、美樹さんは10月半ばに
椎間板ヘルニアを発症し、手術を受けていたんです。10月終わりから予定されていたこのツアーも当然キャンセル?と思われていましたが、本人のリハビリと根性と努力で、一部延期されたものの11月終わりから無事にスタートされました。この日のコンサートでも、延期したことに対するお詫び、周囲の人やファンに対する感謝の気持ちが表れた、特別なコンサートになったようです。手術して1ヶ月でステージに立つんだから、かなり無理をしてるんじゃないかと思ったけどね。大丈夫そうでした。

            SET LIST
1. 瞳がほほえむから
2. 空に近い週末
3. 黄色いTV
4. 慕情
5. あこがれのままで
6. 幸せになりたい
7. PIECE OF MY WISH
8. 潮騒
9. 野性の風
10. 半袖
11. Goodbye Yesterday
12. DISTANCE
13. 微笑みのひと
14. A PLACE IN THE SUN
15. 夕陽が見える場所
(encore)
16. PRIDE
17. 愛の詩
(double encore)
18. 遠い街から

客層はやはり、30代以上の男女が大半。かつ、ビデオ等の撮影のために皆さん着席と言われているので、劇場で鑑賞をしているような落ち着いたオトナのムードで始まりました。ステージは極々シンプル。バンドも、今回はキーボード・ドラム・ギター・ベースの4人だけで、コーラスやコンピューターアレンジも一切なし。でも余計な脚色がない分、本人の歌声がストレートに伝わってくるってもんです。
約20分遅れで、黒いドレスをまとったご本人が登場。細いし美しいー ステージ真ん中にセットされた席を中心にして歌います。やはり大きなアクションは出来ないみたいです。
前半は懐かしい曲のオンパレード。
1曲目、こりゃまた懐かしい「瞳がほほえむから」。やっぱり歌声が美しい!5年前と全く変わらない、高音まで伸びやかな声。恐らくリハーサルとかも満足に出来なかったと思うのに、全く不安感なし。安心して聴き惚れることができる。は昔の名曲中の名曲!これを生で聴けたのは感動です。語りかけるような前半の歌い方、前向きな歌詞とメロディが聴き終わって格別の清涼感をもたらしてくれます。素晴らしい!

MCでは、飾らない彼女の性格そのままの会話が繰り広げられてました。療養中に感じたこと、ステージに立てた喜びなんかを語りつつ、途中からお客さんと一問一答みたいになってたけどね。ステージと客席が近い、ホールのいいところだね。「お嬢さん元気?」とか「(ステージの上で)何飲んでるの?」美樹さん「お茶ー!」みたいな感じで。たくさん笑わせていただきました。

56も懐かしめでいいっす。でも今回のライブで最も感動的だったのは、7完全アカペラで歌ったこと!伴奏一切なしで。歌に自信がないと出来ないし、演奏でごまかすことができないから、本人にとっては最も緊張するだろうなと思う。でもこれが本当に完璧で、全く音も外れることなく歌い上げる。初めて観る体験で、鳥肌もんでしたよ。改めて美樹さんの凄さを再認識しました。
9はセカンドシングルですな。10はライブでは定番の珠玉のバラード。詩がかなり切なくなる内容で、最もハートにぐっと来るバラードだと思っております。

後半は新旧織り交ぜた展開。「昔の曲を、シンプルなカルテットをバックにしてもう一度歌ってみたい」というコンセプトがぴったりな選曲だと思います。
1115は最近の曲の中でも美樹さんらしいものかもしれませんね。

あっと言う間にアンコール。1曲目は「歌うかな?」と予想していた名曲
「PRIDE」です。見事に当たり。たぶん普通のコンサートだと大合唱になるだろうこの曲も、今日はじっくり聴かせていただきました。2曲目はドラマの主題歌になった、最新シングルの「愛の詩」。これも感動的で、最後まで素晴らしい歌声は変わらず。
鳴り止まない拍手、拍手。一度は挨拶をして退場した美樹さんも、何度も出てきては引っ込み、挨拶を繰り返します。それでも止まない拍手に負けて?、ダブルアンコールに! クリスマス前にぴったりの
「遠い街から」。歌詞も「初めての雪が舞い降りてくる」「外はイルミネーションが 星屑のように光る」っていう感じで、冬の季節の寂しさを歌った佳曲です。久しぶりに、いつまでも歌を聞き続けていたいライブでしたが、この曲がオーラスです。

最初の曲を聴いた瞬間から、あっという間に過去にタイムスリップできるのが凄い。その歌をよく聴いていたころ、自分が何をしていて、どういう人間関係にあったか… 楽しかったか、寂しかったか。そんな懐かしい思いがどんどん湧き出てくるようでした。
美樹さん、「歌っても、話しても、この感謝の気持ちを全て伝えられないのがもどかしい」って言ってましたが、今日このホールに集まった約5千人の観客の心にきっと届いていると思います。そう思えるくらい、心を込めて歌っていたのがわかったし、温かい気持ちになれたことがその証拠かなと思います。万全じゃない体調で、全18曲を一生懸命歌った美樹さんに感謝したい。

外に出てしばらく歩いていたら、偶然にも今年の初雪がひらひらと舞い降りてきました。最後の曲のように。

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5. 2005.11.26 MR.CHILDREN 「DOME TOUR 2005 "I(LOVE)U"」 at TOKYO DOME


シンプルな看板。見過ごしてしまいそうだ。 いつもながら、開演前の場内。2階席だから遠い〜

自慢じゃないですが、男性の邦楽ってのはほとんど聞きません。
何故だろう、深い意味はないが、よく考えると「ライブとかで盛り上がって歌っている自分を想像するのが何だか恥ずかしい」のかな?。同性というのが。別に気にする必要ないと思うが。
学生の頃はサザンとか久保田とか普通に聴いてたけど、ライブに行くまでの熱い気持ちはなし。今まで行ったことのある男性のライブは全て外タレでした…

そんな僕も、
MR.CHILDREN(以降ミスチル)だけは別。今までライブに行ったことはなかったが、会社に入って「Innocent World」あたりからよく聴くようになり、「一度は行ってみたいライブ」の最上位にランクされてました。で、今回のドームツアー、場所的には難ありかもしれないけど、行けるなら行ってみたい。そう思ってチケットを買おうと思うと… どうもミスチルのチケットはスーパーウルトラ入手困難らしく、まともな方法(電話等)ではかすりもしないらしい、と。で、私はまともじゃない方法でめでたくゲットしました(詳細は省略)。やっぱり日頃から良好な人間関係を築くのは大事だ!と実感した次第。

と言っても、ゲットできたのは2階席。最初、チケット通りの席に行ったらなぜか黒いシートが被されていて座れない!「ひょっとして
チケットもまともじゃないのか!?」と一瞬失礼なことを考えたが、係員曰く「スピーカーが邪魔でステージが観にくいので、席を移ってもらいます」だって。で、新しい席は元の席より15列くらい前になってました。ちょっとラッキー。
お客さんは男女カップルと女性団体が多かったかな。MISIAよりは男性比率高し。男性一人率も高し。

            SET LIST
1. LOVE はじめました
2. Dance Dance Dance
3. ニシエヒガシエ
4. 跳べ
5. Innocent World
6. 言わせてみてぇもんだ
7. くるみ
8. CANDY
9. 靴ひも
10. 隔たり
11. ファスナー
12. Monster
13. CENTER OF UNIVERSE
14. ランニングハイ
15. 君が好き
16. ラララ
17. overture〜蘇生
18. Worlds end
19. Hallelujah
20. and I love you
(encore)
21. 未来
22. 僕らの音
23. 潜水
(おまけ) sign

定刻より約15分くらい遅れて18:15頃スタート。
「ラブ、はじめましたー!」思ったより少し低めでずっしりとした野太い桜井さんのボーカルがドームに響き渡る。意外な曲のオープニング。てっきり新しいCDからスタートするかと思いきや、1から3は昔の曲。でもスピード感があって、いきなりハイテンションになれる選曲かもしれない。会場はもちろん総立ちです。2のボーカルサンプリングが入るところ、ドームの音響のせいか声が割れちゃってるような気がするなあ。残念。3ではまさにステージの右から左まで走りまくる桜井さん。息を切らしながらもシャウトし続けるエネルギーが凄い。4でやっと新アルバムからの曲が。これはいいね。ライブ向きかもしれん。「跳べ〜!」って叫べますから。
5で来ました「Innocent World」。もう、ドーム中大合唱。僕も合唱。既に結構暑くなってきて汗をかいてます・・・ 観客と一緒に歌おうと煽る桜井さんの笑顔、本当に見ていて楽しくなります。「この歌は、僕たちの歌であり、みんなの歌です」っていうセリフが泣かせます。MCも人柄が出ていて、ドームの中が笑いで溢れるような温かい気分にさせてくれました。ちゃんと僕らみたいな後ろの席の人にも気を配ってくれてたし。

からの流れ、ちょっと落ち着いて聴けるいい流れでした。7はアコースティックに近いバージョンで。女性を想う感情が込められたいい曲だ。8はストリングスとの絡みがスケール感を出しているし、9の心地よいリズムもかなり好き。でもスクリーンに流れる9のプロモの映像はちょっと悲しい結末。10はアルバム通り、しっとり聴かせる名曲ですな。11あたりは珍しい選曲なんでしょうか。

12からはまたロックな曲が続きます。シンプルだった背後のセットも動き出したりする。14でもタイトル通りステージを走りまくって叫ぶ叫ぶ。ちょっと息が切れた桜井さん、正直なのでちょっと休憩タイムを挟み、15をアコギバージョンで熱唱。丁寧に優しく歌う姿勢が、観ていてとてもいい気分です。16で「ラララ〜」をまた合唱した後、僕の好きな曲の1つである17でまた合唱。前向きな歌詞も好きだし、明るいメロディーラインがとてもいい感じなんです。
19はこれはまた渋い選曲。こんなキーの高い曲をホントよく歌えるよ、と思いつつ、そのまま20へ。これも名曲になるんだろうなあ。カップヌードルのCMで有名なこの曲、生で聴くとインパクト倍増でした。

アンコールでやっと一時着席。そんなに待つことなく再登場してきました。これもCMで何度も聴いた
21が1曲目。キャッチーなサビは覚えやすくていいけど、前半の速いエリアは難しそう。新しいアルバムでもかなり切ない部類の22、やはりしっとりと歌うと心に響きます。ラストは23。ライブの最後の締めくくり、ゆったりとしたリズムが激しかったライブの余韻をゆっくりとフェードアウトするような感じでした。
オマケは
SIGN。ホントは歌って欲しかったけど、録音されていたのが流れていただけ。代わりに歌ってあげましたけどね。ステージから去るとき、1コーラス目最後の「〜いるー」だけ一緒に歌ってくれましたが。

終わったら21時前でしたが、本当にあっという間の2時間半あまりでしたよ。最初の5曲くらいで、「このテンションで最後までもつの?」と心配になっちゃうくらいのエネルギーでしたが、それは杞憂でした。激しい曲はあくまで激しく、優しいバラードは丁寧に、お客さんを楽しませるライブの王道を突っ走ってました。超満足です。MCも、歌っている時の表情も、優しそうで楽しそうで、それがこちら側にも伝染して、とても楽しめるわけですね。本当に良いライブでした。
「名もなき詩」とか「口笛」とかとか、やって欲しい曲はいっぱいあったけど、全部やると50曲とかになるので無理だな。まあ、今後も観に行くつもりなので、楽しみはこれからに取っておくことにしよう。


本当にいいライブだったなあ。
こんなに満足できたライブはあまりない。
桜井さん、実は僕と同い年。
これからも頼んまっせ!

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4. 2005.2.5 MISIA 「THE TOUR OF MISIA 2005 "THE SINGER SHOW"」 at YOKOHAMA ARENA

会場入り口。立見席まで登場。 今回はグランド席後ろのアリーナ前方。まあまあでした。

約1年ぶりのMISIA。今回は気合で掛けた予約電話が通じ、無事チケットゲット。3回目にして初の横浜アリーナである。
今から思っても、去年の東京ドームは会場のキャパを活かした超ド派手(カネもかけてまっせ)な演出でかなり楽しかった。DVDを見直してつくづく思う。今回はアリーナということもあり「さいたまスーパーアリーナ」で見た時のような感じなのかなと漠然と思った。

席についてみて改めて感じる。
「狭いー」そりゃ東京ドームと比べたら当たり前っす。「さいたま…」よりも少しステージが近く感じる。それにしてもステージはシンプルやなあ。白い楕円形の舞台があるだけで、装飾らしいものはほとんどない。それはなぜかというと… ステージの後ろにも席があるからなんですねー。360度、ステージを観客が取り囲んでいるわけ。初めて見ましたわ。

ツアータイトルの通り、今回は最新アルバム
「SINGER FOR SINGER」がメインテーマ。このアルバムは、日本を代表するシンガーが楽曲を提供し、MISIAは一人のシンガーとして歌うことに徹するというコンセプトアルバム。例えば、久保田利伸(下記6・11)・藤井フミヤ(4)・玉置浩二(9)・GLAY(7)・CHARA(10)・宮沢和史(THE BOOM/3・8)・比嘉栄昇(BEGIN/5)という具合。よって今までのMISIAのアルバムとはノリ・構成など全く雰囲気が異なる。

SET LIST

(前座) 「いつか」 (by 千織)
1.K.I.T
 2.LAILA
  3.君だけがいない世界
 4.星空の片隅で
 5.Birthday Cake
 6.LET IT SMILE
  7.冬のエトランジェ
  8.風のない朝、星のない夜
  9.名前のない空を見上げて
10.Mama Says
  11.Holy Hold Me
12.MELODY
 13.INTO THE LIGHT
(encore)
1.Everything
  2.SONG FOR YOU

さて、このリストを見て気付くこと。
 
@15曲中9曲が「SINGER FOR SINGER」から選曲されている。
   
(なぜか玉置浩二の『虹のラララ』だけが入っていない。ま、それはいいとして)皆さんおなじみの曲が少ない。『つつみ込むように…』とか『BELIEVE』とか『忘れない日々』とか…。ライブで定番の曲は13とアンコールの1くらいかな。
 A曲数少ない?
   
前回のドームの時は20数曲やってるよね? 15曲は少ないんじゃない?と思っちゃいますが、あれはメドレーも入れてるからあんなに増えるわけで。今回は全曲フルコーラス歌います!だからたっぷり2時間は歌ってますよ。このことからも今回は「歌」にエネルギーを集中しようというコンセプトが見えてきます。

といっても、力強いピアノから始まり、デビューアルバムの最初の歌である1の歌声が聞こえてきた瞬間から、観客のボルテージを一気に沸騰させるパワーは凄い!! 周りは総立ち。毎回そうだけど、この出だしの声を聞くと本当に鳥肌が立ちます。これが1曲目に来るとは予想外。2もMISIAらしいノリの良いダンサブルな楽曲。
パーカッションとダンサーの激しいセッションの後、ラテン系の
3へ。5ではアコギを持って弾き語りを披露した。この曲はアルバムの中でも結構好きな曲で、ハートウォーミングな歌詞がシンプルな演奏と相まってとても心地よい。MISIAはギターも弾けるんすね。でも皆さんもう少し「ラララー…」のところを頑張れば、ライブ的な一体感がぐっと盛り上がったのにね。
8から9では、ステージ前方でMISIAが座った椅子が持ち上がり、さらにステージを半周するという仕掛けが。ここらへんのサービス精神もMISIAらしい。9も好きな曲の一つで、生で聞くとメロディラインの美しさが際立ってとても満足。10・11では「ハウルの動く城」?のような宇宙船?のようなものに乗って浮上し、ピアノ弾き語りです。10はCDより声も良く聞こえるし(当たり前、だけどね)、裏声の出方もなかなか良かった。
落ち着いたテンションを12で再度引き上げ、ライブでは欠かせない13で中締め。ハイトーンボイスを観客と一緒に楽しむアクション、最も良くライブの高揚感を表した名曲ですな。プリプリでいうと「19 GROWING UP」のような(って誰も知らんよね…)。

ドームの時と同様、ウェーブをやりながら待つ。今回はバックステージまでぐるりと1周できるから、何度も何度もウェーブをやることに。
アンコールでも今まではメドレーとかやってガンガンノリ系なパターンでしたが、今回は2曲ともしっとり系でした。
2は未公開曲のアコースティックバージョンとのことで、オリジナルがどんな感じかわからんけど、サビから後半の歌い上げ方はゾクッとくるほど良かったので是非じっくり聞いてみたいところでした。 

さてさて…
前回のドームが、硬軟織り交ぜテンコ盛り状態の
「満漢全席」的なノリだとすると、今回は素材を絞った「和食料亭」的な雰囲気なライブだったと勝手に解釈しました。特にステージのビジュアル的な演出は最小限に抑え、衣装も前回の奇抜なものから落ち着いた大人っぽいものになっている。アリーナだから音響の伝わり方がダイレクトだし、MISIAとの距離が近いから丁寧に一曲一曲歌われる素晴らしさを体感する『濃度』が全然違うと思う。ドームで今回のライブの構成でやろうとすると、空間の大きさを活かしきれない、中途半端な満足感しか得られないのではないかな。そういう意味でも、今回のアリーナは「観客の真ん中(心理的に)でMISIAが歌っている」という、ライブと呼ぶに相応しいシチュエーションを造り出すのに丁度いいハコでした。
これも3回目だからそう思えるのかもしれない。いわゆる初期のMISIAらしい
R&B系やDJのスクラッチグリグリのハウス系を期待した人には、肩透かし感があるかもね。
しかーし!! だからと言ってMISIAの歌唱力が伝わらないわけはない。現在の日本で
最高・最強のシンガーの一人です。CDなんかで納得してはいけません。腹に響く彼女の『声圧』を一度体験してみてください。本当に、最高ですから。

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3. 2004.11.10 BABYFACE 「"Up Close and Personal" JAPAN TOUR '04」 at Zepp Tokyo

ベイビーフェイス、懐かしいネームである。本名Kenneth Brian Edmond、1958年生まれの46歳。Manchild、The Deeleなどのバンド活動を経て1986年からソロ活動開始。彼の最大の特徴であるファルセットボイスと裏声?を武器に、ミディアムテンポのバラード・R&B・ポップスなどのヒット曲数知れず。名前は知らなくても、曲を聞けば「あー、これね」って思うことでしょう。

けれどやはり、シンガーとしての彼の名前以上に
プロデューサーとしての手腕が高く評価されている。主だったアーティストだけでもボビー・ブラウン、ボーイズUメン、トニ・ブラクストン、マドンナ、TLC、マライア・キャリー、エリック・クラプトンなど錚々たるメンバーのプロデュースを行い、また映画のサウンドトラックでも高い評価を受けている。米グラミー賞受賞の常連でもある。

そんな超大物の彼のライブが
「Zepp Tokyo」で行われる!Zeppといえば着席スタイルだと千人くらいしか収容できない小さいハコ。間近で見られる絶好の機会、こりゃ行かにゃなんめえっつーことで、1階席13列目というナイスポジションをゲット。こりゃ相当近いぜ!

Zeppはお台場・パレットタウンの大観覧車真下に
あります。都内からはちょっと不便。
入り口では、絶対勝てそうもない巨体を持つ黒人
さんが切符切りを担当。怖いって!
緊張感溢れる開演前の会場を
熱写! しまいに怒られるよ…

周りを見ると、圧倒的に30代と思しき女性が多い。全体の7割くらいだろうか。それもみんなお洒落というか、決してフツーのOLには見えない人が多い。さすが女性キラーの“童顔”さん、R&B界のヨン様!(それはちょっと???)。
それにしても近い!一列目は手を伸ばせば彼と握手できるくらいの距離(実際、しまくってたが)だから、13列目は「15ヤードのアプローチをチップイン」な距離感である。ちょうど真ん中だから、視覚的・聴覚的にも申し分ない。ワクワクしながら19時半の開演を待つ。

10分あまり遅れてスタート。まずセクシーダンサーズ2名が入場し、おもむろに左袖からベイビーフェイス登場!Tシャツに黒の上下を着た彼は、思ったより細身で、思ったような顔をしてました。そう、近いから表情までよく分かるんすよ。最初はグラサンしてたけど。
『Where Will You Go』はゆったりとしたメロディーと高音を聞かせるバラード。凄いねえ、昔と変わらない高さの歌声が出てるよ。アップテンポの『For The Cool In You』は聴いていて気持ちよかったが、熱狂的なファンっぽい前の席の女性は、既にこの辺で泣いてました。5曲目辺りで早くも『Every Time I Close My Eyes』が登場!マライア・キャリーがバックコーラス、間奏のサックスパートにケニー・Gを起用するという贅沢極まりない名曲である。これを聴くと、この曲をバックに披露宴会場に現れた某亀吉夫妻の晴れ姿を思い出し、思わず目がらしが、いや目頭が熱くなりますな。ライブでもサックスと高音セッションをしていて面白かった。『What If』『Never Keeping Secrets』としっとり系が続いていく。

さて、彼のMCが入り「この辺から他のアーティストに楽曲提供したヤツもやっていきまっせ!! ヨロシク!」という趣旨のご発言があり、怒涛のメドレー攻撃!
『Two Occasions』などThe Deele時代の名曲が連発されている、らしい・・・ 「らしい」というのは、実は昔の彼の曲ってあんまり知らないから・・・ でも、近くにいる妙齢?の女の人達の興奮度のボルテージが上がってきて、曲が始まるたびに奇声を発して盛り上がっている。ってことは、コアなファンも納得な選曲なのねと実感できた。
ボビー・ブラウン『Don't Be Cruel』などを織り交ぜつつ、いつの間にかボーイズUメン物に突入。『I'll Make Love To You』は1994年に全米14週連続No.1を獲得した恐るべき曲である。この辺から彼の実兄であるKevon氏が登場してダブルボーカルとなり、幅が更に広がる。例の女性陣の興奮は頂点に達しつつあり、花束を手渡しし始めるほど。次も同じくボーイズUメンの超名曲『End Of The Road』。これも1992年に13週連続No.1を獲得している。この2曲にはやられたーって感じ。ボーイズUメンに負けないくらいの高音でエモーショナルに強く歌い上げる2人。サビの部分を聞いていると、例の女性陣の如く身震いがしてきた。少し感動。

メドレー攻撃が終わり、彼がアコギを持ってステージ中央に座る。ドラムのリズムのみでギターを弾き始める彼。「もしやこれは」と思っていたら、そう、『Change The World』である。元々は彼がエリック・クラプトンの為にプロデュースした不朽の名作だが、彼も自身のアルバム「MTV アンプラグド」の中でクラプトンをギタリストとして従え、歌っているのである。始めはちょっとブルージーに渋く歌い、途中からはアルバムバージョンでガンガン歌う!この辺では観客も総立ちである。アルバムの中でもかなり長い曲なのだが、ライブでも延々引っ張り、ブルージーバージョンを最後に入れつつ終わったので10分くらいやってたんじゃない? でも、ちょうど1年前にクラプトンのコンサートでこの曲を聴き、さらにベイビーフェイスバージョンを聴けるなんて、とてもラッキーな1年でした。

さてさて、これで一通り終了。拍手をしてアンコールを待つ。
お、ちゃんと出てきました。で、最後の曲は
『When Can I See You』で締め。ゆったりとしたテンポ、彼の柔らかくて温かな歌声が楽しめるいい曲でした。名残惜しそうに、前の観客に握手しまくってサービスしてました。


正味1時間半あまりの短いライブだったが、やはりこれぐらいのハコだとこってり濃厚にどっぷりライブに漬かることができて最高です。変な音の反響もないし、息遣いまで耳に届くから、臨場感が全然違う。ベイビーフェイスの声も、生で聴いてみるとその声量・音域・声の温かさに圧倒された。行く前はしっとりバラードのイメージだけだったから、あんなに熱く熱唱するタイプだとは思わなかった。これがライブの醍醐味。
個人的には、
スティービー・ワンダーとコラボしたしっとり名曲『How Come,How Long』や、王道バラード『The Day』なんかも聴いてみたかったかな。でも大満足には変わりなし。いやー、来てよかったです。本当、生が一番!!

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2. 2004.1.18 MISIA 「THE TOUR OF MISIA 2004 "MARS & ROSES"」 at TOKYO DOME

夫婦とも大好きなシンガーである。
あの小さい体(153cm)のどこからこんな声が出てくるのかと思うほどの
圧倒的な音域・声量。もはや一つの楽器である。
1998年デビュー、キャリアは5年余りながら既に確固たる地位を日本のミュージックシーンに築いている。その歌唱力は、J-POPやR&Bという枠に納まらず、幅広いジャンルをワールドワイドにこなす稀有なアーティストなのだ。
などというゴタクは皆さんには不要ですな。好きな方も多いと思います。

チケット入手が困難といわれるMISIAだが、今回は偶然入手できた。
ある日携帯に1通のメールが届いた。それが「ローソンチケット」の先行販売通知。「こんなん申し込んだっけなー」と思いつつ、アクセスしたら抽選で
当たってしまった。ラッキー。
2003年のコンサートは予約電話が全く通じず、結局行けなかったからなー。2年ぶり2回目である。

で、行ってきました東京ドーム。

グッズ売り場でプログラムを買って中に入る。今回は残念ながら2階席、野球だったらバックネット裏のグッドポジション。ステージはセンターくらいにあるから遠いのなんの。真ん中だから見やすいっていうのはあるけど、双眼鏡がなかったら米粒くらいにしか見えへんところだった。
周りを見ると、なぜかみんな
緑色に光る物体?を持っている。良く夜店で売っている、蛍光の輪っかみたいなアレ。「う、これは必需品なのか?」とあせっていたら、入り口で配られる無料のパンフレット入れに入っていた。
客層は20〜30代カップルが半分、女友達同士が約3割、男女団体が2割ってとこだろうか。両隣はカップルだが、いずれも男は付き添いらしく、右横は始まる前、左横は歌っている最中にそれぞれぐっすり寝てた。
いつの間にか会場はぎっしり満員。
蛍光棒(と命名)が目立ってきたが、暗くなったらもっときれいなんやろうなーと思っていたら、照明が落ちる。おお〜!4万以上という人が持つ蛍光棒が、上から見たら日本海名物のホタルイカの如く光っていて超きれい!!

決死の覚悟で撮影。フラッシュが!! 上から見たらこんな感じ。 ごつい火花! 中央にMISIA

そして、MISIA登場。
あれ、1曲目から知らない歌だ・・・と思ったら、 2月発売の新譜「MARS & ROSES」からの『IN MY SOUL』だった。アナログレコードのようなちょっと不思議なエフェクトがかかっているスローないい曲である。
次はダンサブルなリミックスメドレー。突き抜けるようなボーカルがのっけから炸裂し、観客は一気に興奮状態に陥る。改めて聴くとやっぱり凄い。歌うますぎ。
ダンサーも素晴らしいのが、やはりリミックスバージョンにはDJの超絶テクニックが良く合う。よくわからんが、一流のDJなんだろうなーという感覚はある。お、
『Rhythm Reflection』ではMISIAも頑張って踊ってまっせ。同時にガンガン上がる火柱。さすがウン十億かけているだけあって演出が凄い。新曲『Groovin'』を歌って小休止。

ちょっと落ち着いたところでMISIAの語りが始まる。何でも、会場を真っ暗にして「ウェーブ」をやるとすごくきれいらしい。早速MISIAの掛け声とともに両端からウェーブをする観客。おおー、まさに波のようにホタルが盛り上がり、それが中央で交差し、また端に向かっていく・・。結局15分くらいやってました。

1stアルバムからは『つつみ込むように・・・』『陽のあたる場所』の懐かしい2曲があった。『つつみ込むように・・・』は、MISIAを聴くようになるきっかけだったので、生で聴けてよかった。ここらへんの曲はみんなよく知っているので、ドーム全体大合唱である。

バラード系は
『It's just love』『キスして抱きしめて』が登場。この2曲は歌詞が素晴らしく切ないのに、アコースティックアレンジでさらに切なくMISIAは歌い上げる。語りかけるような歌い方が心にじーんと響き、女の子なら鼻水流して絶対泣くと思う。
映画の主題歌になった
『心ひとつ』は新譜に入っているMISIAらしい曲やな。『忘れない日々』は、スローな部分からエンドにかけてのハイトーンな声を堪能できる名曲である。これと、『BELIEVE』はライブでは定番ですな。
このへんになると観客も立ち上がる人が増えてきたため、我々もいそいそと立ち上がる。やっぱりライブはこうでなきゃな。
『THE GLORY DAY』でMISIAと一緒に「YES!!」と叫んだ後、『Everything』をリミックスバージョンで歌う。これを聴くといつもT須の結婚式を思い起こさせる名曲。
曲も終わりにかかった時に信じられないことが!MISIAがライトのポール際で何かに乗ったかと思うと、何とアリーナ席と1階席の間の通路を
ディズニーランドのパレードのように進み出したではないか!近くで見れるアリーナ後ろ及び1階前の観客は狂喜。我々は2階席のために肉眼ではつらかったが、あんな演出初めて見たっすよ。会場を約2/3周して、そのままレフトのポール際に消えていきました。

アンコール。待ってる間についでにウェーブをやる観客。
「そういえば今回レーザー光線ないね。さいたまの時は凄かったけど、ドームじゃできないのかね」と妻のコメント。
そうやねーと思っていたら、イントロが始まると同時に緑のレーザー光線が東京ドームを縦横無尽に飛びまくる!おまけに「ハンディレーザー光線発射機?」を持つ人がステージで動き回り、照射しまくる!「やっぱ、これぐらい派手でなきゃ」
アンコール1曲目は再びメドレー。
『果てなく続くストーリー』『飛び方を忘れた小さな鳥』『I miss you』などの曲が登場。結構バラード系の歌もノリノリ系に変えられるのがMISIAの凄いところ。
2曲目は、これもライブでは定番の
『INTO THE LIGHT』。この人の凄いところは、今まで何曲も歌っていながら、この曲の超高音をこれでもかと歌い上げ、全くかすれることなく、息が続くかぎり歌えるところである。素人は危険ですので絶対にマネしないでください。

何度も観客にお礼を言い、去っていくMISIA。いやー今回もよかったねー、終わっちゃったよと思ってたら、まだ照明がつかない。ひょっとしてまだあるの?と期待して拍手を続ける観客。しばらくしていると、再びMISIA登場。ダブルアンコールである。
本当に最後の曲は、今度のアルバムに入る
『SNOW SONG』のピアノ伴奏バージョンである。アルバムでは自身のコーラスとともに歌っているのだが、独唱で歌うと切なさが倍増である。これまた季節ぴったりの曲で、ゆっくりしたメロディーラインとMISIAの少し裏声の歌が重なっていく。また、名曲が一つ誕生した。

今回は「ドーム」という会場のハンデはあったが、それを物ともしないMISIAの歌のエネルギーを再確認できた。特にバラードでのエモーショナルな歌い方は一皮むけて大人になったなーと感じさせる出来だったです(まだ25歳だけど)。
MISIAの歌の凄さは絶対にCDではわからない。どこまでも大きく、高く伸びる声を聴きたければ、ライブに行くしかありません。会場にいる人だけのため、そしてその中の一人である自分のためにMISIAが歌ってくれていると感じられる瞬間です。

行けなかった人のために、早くもこのツアーの
DVDが3月31日に発売されます。CDよりも全然音質がいいし、最高の雰囲気が伝わる(はず)なので絶対に手に入れて、見て、感じてください。

2/11発売の新譜「MARS & ROSES」
MISIAが7歳の頃の声が入っていたり、米R&Bの女王
エリカ・バドゥが参加(『赤い命』)していたりと盛りだくさん。またこの曲がええねん。

DVD “THE TOUR OF MISIA 2004”

ライブの興奮が蘇る!!
凝縮の2時間、メドレー含め入魂の全27曲
「Live Disk」と、MISIA自身に小型カメラを付け、リハーサルやライブ本番の映像を収めた「Back Stage Disk」の2枚組です。

必見!!!!!
お暇なら当家にて無料で上映いたします。


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1.2003.11.30 ERIC CLAPTON 「ERIC CLAPTON JAPAN TOUR 2003 "Just For You"」 at NIPPON BUDOKAN

言わずと知れたギターの神様、仏様、エリック様。還暦前(58歳)とは思えない精力的な活動で、2年ぶりの来日公演である。
かくいう私は、クラプトンのコンサートを見るのは初めて。チケットを入手したのは、某チケット屋さんのメール会員に送られる「先行発売案内」のメールがきっかけ。一度見たいなーと思っていたので申し込んだら
当たってしまった。来たチケットを見たら席はなんとアリーナの前から9列目!こんな前でクラプトンを見られるなんて、日頃の行いの良さが出たのか、人生の運を使い過ぎているのか・・・
しかし、クラプトンのCDは
「PILGRIM」とかは持ってるけど、昔のがあらへんな。ということで「THE CREAM OF CLAPTON」のCDを買って予習する。

さて、当日武道館に着くと、まず客層の広さに驚かされる。見るからに不良中年ぽいロッカーの集団、主婦の団体、一人で来ているおじさん、家族連れなど考えられる限りの組み合わせが存在する。さすが神様、懐が深いで。
自分の席に座る。おおー、近い!武道館はドームみたく客とステージの間が広くないので、余計近く感じる。ちょうど左斜め45度でフリーキックにはもってこいの位置である。セットと呼べるか分からないほどシンプルなセットやなあ。

予定より少し遅れてクラプトン登場!! 凄い、本物のクラプトンが目の前に! やっぱりコンサートの醍醐味は「クラプトンと一緒にいる!」っていう一体感やね。白いシャツとスラックスで、めちゃめちゃカジュアルだけど。バンドの人たちは一応スーツとか着てるので、「衣装忘れて普段着かいな」と思わせるくらいだ。


特に挨拶もなく、淡々と始まる。最初は
『When You've Got a Good Friend』という曲。取り敢えず周りを見ると、あらみんな座ったままなのね。さすが年齢層高いだけあると納得。リズミカルなドラムの『Cross Road』を聴いていると自然に体が動くね。
このギターソロは凄いわ。充分肉眼でプレイが見えるので、神業のようなギターさばきを堪能できる。一応双眼鏡も持っていったのだが、ありえない速さで動かす手が見えすぎて怖い。
早くも
『I Shot The Sheriff』『Bell Bottom Blues』を歌う。段々客の興奮度は上がってくるが、クラプトンの方はちょっとお疲れ気味なのか、高音の声の出方が今いちかな。『White Room』あたりでは、前の方の人が乗ってきて拳を上げ始める。
ほとんど休みなしで歌い続けるクラプトン。
『Change The World』『Before You Accuse Me』と少し新しめのナンバーがきた。ここらへんは良く知っている曲だけにちょっと感動。

『Badge』に続き、ワタクシの大大好きな『River of Tears』が! 静かに流れていくイントロ、これこそ泣きのギター。別れを歌った少し寂しいメロディライン、クラプトンの歌声が静かな武道館にこだまし、ワタクシの心にしみじみと染み渡ってくるようだ。うー、ぞくぞくする。この曲をやってくれるとは嬉しいねえ。

さて、その後は怒涛のヒット曲ラッシュ。
『Lay Down Sally』『Wonderful Tonight』『Cocaine』と続く。いや、構成が絶妙ですな。『Wonderful Tongiht』はライブで聴くとクラプトンの渋い声と素晴らしい歌詞に味が出るわ。その後に『Cocaine』を持ってきていつの間にかアリーナは総立ち!「Cocaine!」と叫んで飛び上がる中年オヤジたち。まるでヤクを打っているようだ。
そしてそして、アンコール前は「あの」激しいギターソロで始まるあれ。そう
『Layla』Derek and the Dominosバージョンである。これを知らない人はまずおらんやろう。三菱自動車のTVCMで流れてるあれです。アンプラグドバージョンもありますが、コンサートの主催が三菱自動車なので、必然的に前者になるわけだ。前半の激しく叩きつけるような力強いギターとボーカル、対照的な後半のピアノの美しいメロディが印象的な名曲である。生で見られて果報者じゃのう。

基本的に曲が終わったら「Thank You」とか「アリガト」とかしか言わないクラプトンだが、『Layla』が終わっても普通にとっとと引っ込んでしまった。「アンコールやってくれるやろか。今日は機嫌悪いんかいな」と少々不安になる私たち。
お、出てきた出てきた。良かった。帰ったんかと思った。
アンコール1曲目は
『Sunshine of Your Love』。渋いのが来るねえ。ギター少年達にはたまらん一曲なんやろね。これもギターのフレーズの繰り返しが印象的。
そして、本当のオーラスは
『Over the Rainbow』だった。ほとんどアンプラグドのように生ギターで歌うクラプトンとそれを囲むバンド。見ていると小さなライブハウスで本当に楽しそうに歌う雰囲気が伝わってきて、思わず見とれてしまった。クラプトンが歌うのは初めて聴いたが、かいた汗もすっと引いていくような落ち着きと爽やかさが残る良い曲でした。

終わったら、クラプトンとバンドの人たちは挨拶をして、やっぱりとっとと帰っていきました。


フラッと来て、歌って弾いて、またフラッと帰ったようなクラプトン。
「俺の演奏を聴け!歌を聴け」的な潔さもまた良し。
渋いオヤジだけど、神業的なプレイと歌声は感動的です。
あと何回見ることが出来るか分かりませんが、還暦祝いに
是非来日してほしいもんです。見に行きますから。

(全ての曲を載せているわけではありませんので悪しからず)